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ヒストグラムとは

 ヒストグラム(度数分布図)とは、バラツキの分布状態を棒グラフで表示したものです。下のグラフがその例です。縦軸に度数分布表の頻度をとり、横軸にデータ区間をとります。

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 度数分布表とは、データの範囲を適当な区間に分割し、各区間に存在するデータの個数を集計した表です。ヒストグラムを作成するには、まず度数分布表を作成しなければなりません。

データ区間 頻度 累積 %
19.115 0 0.00%
19.115 19.135 3 6.00%
19.135 19.155 5 16.00%
19.155 19.175 11 38.00%
19.175 19.195 15 68.00%
19.195 19.215 7 82.00%
19.215 19.235 6 94.00%
19.235 19.255 1 96.00%
19.255 19.275 1 98.00%
19.275 19.295 1 100.00%
19.295 次の級 0 100.00%

ヒストグラムの視点は、
1.中心の位置
2.バラツキ状態
3.分布の形(検討するためには、データ数50以上必要)
4.飛び離れた値の有無
5.要因別に層別することにより、その要因の影響の調査
6.製品規格と照合して、規格内に収まっているかの調査 などがあります。



ヒストグラムの作り方
下記の表1のデータを基にヒストグラムを作ります。

表1.データ(基本的に50個以上必要)
19.19 19.18 19.18 19.12 19.19
19.22 19.17 19.22 19.20 19.13
19.19 19.14 19.21 19.18 19.16
19.14 19.12 19.17 19.22 19.22
19.21 19.17 19.19 19.19 19.18
19.20 19.19 19.23 19.16 19.15
19.19 19.16 19.17 19.23 19.19
19.15 19.24 19.19 19.20 19.17
19.14 19.26 19.18 19.18 19.20
19.29 19.20 19.16 19.16 19.16

1.下記のデータを求める。
 最大値:X=19.29
 最小値:X=19.12
 データ数:n=50
 仮の区間の数:k’=ルートn=7.07
 最大値と最小値の差=X−X=19.29-19.12=0.17
 仮の区間の幅:h’=最大値と最小値の差÷k’=0.17/7.07=0.024
  注)解の桁は元の1桁下まで求めるのが普通です。
 区間の幅:hは、h’の最小の桁を四捨五入する → 0.02
 初めの区間の下側境界値=最小値−測定器の目盛間隔÷2
  =19.12-0.01/2=19.115 ← ここから始める。
 次の区間は 19.115に区間の幅(0.02)を足した値となります。
 最大値までデータ区間を求めます(下記の表2となります)。

表2.データ区間
19.115
19.135
19.155
19.175
19.195
19.215
19.235
19.255
19.275
19.295

2.エクセルでグラフを作成する。
 エクセル → ツール → 分析ツール → ヒストグラム を出します。

 ・入力項目:上記の表1の範囲を指定する。
 ・データ区間:表2の範囲を指定する。
 ・グラフの作成にチェックを入れる。

 以上で、ヒストグラムと度数分布表をエクセルが作成してくれます。自分で一からつくるよりはるかに簡単です。


3.ヒストグラムの見栄えを良くする方法
 エクセルで作成された棒グラフは、隙間があいています。最初に紹介したグラフのように、隙間をなくすための方法を紹介します。

 ・棒グラフにマウスポインタをあて、右クリック
 ・データ系列の書式設定
 ・オプション
 ・棒の間隔をゼロにする

以上で終了です。

 最後に、ヒストグラムを作成するのが目的ではありません。全体の姿をつかみ、どのようにしたらよいかのヒントをつかむのがヒストグラムの目的です。お間違えなく!

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